災害発生予測(地震予測・竜巻予測)・建築物津波防災を研究する榎田建築物防災技術研究所

研究内容

Research Contents

榎田建築物防災技術研究所では、
災害発生予測(地震・竜巻)・建築物津波防災を中心に研究をしています。

災害発生予測(Disaster Outbreak Prediction)

 建築構造と建築防災の研究所です。最近、自然災害の発生数が増加してきています。建築構造計算では地震力や台風などの風圧力に対して、抵抗できる安全な設計を行いますが、その想定した外力を大きく超える突然の想定外の自然の力には建築基準法通りに設計していても抵抗できません。

 その想定外の自然の力に対処するには、前もって、その災害を避けて、身体の安全を保つことが最善の方法です。そのためには、災害の発生を予測する必要があります。その災害発生予測について研究しています。

 

 


地震発生予測情報(Earthquake Occurrence Prediction Information)

 研究所では毎日、気象庁から気象画像を受信し、画像データを解析しています。地形情報と、この解析結果により地震発生を予測し、建築物災害予防のデータを提供します。地震発生前兆現象として、発生地域付近の地盤上に温度の高い地域が有り、赤外画像にその現象が現れます。活断層や地盤の変形等による熱発生が考慮されます。しかし、その画像は主に気象データであり、常に地震発生現象が含まれるとは限りません。特に雨天日の連続した場合は予測不可能になり、翌月まで、その予測に影響します。

 時間経過と共に詳細にその現象を解析することにより予測します。また過去のその地域における地震発生時の気象画像データと比較検討しています。2007年6月に発生した能登沖地震以降の蓄積データを参考にしています。地震情報は震度またはマグニチュードの大きさを数日前から予測します。日本の地形を数ブロックに分けて地震発生地域を予測しています。また、活断層の位置(東大出版会、新編日本の活断層)を考慮し、気象画像と重ね合わせて、検討します。

 また、地震発生の予測は震度4以上またはマグニチュード4.0以上を基本とします。震度3(マグニチュード4.5)、震度4(マグニチュード4.5)等の事例が有るためです。地形形状の他に地質条件、特に岩手海岸付近の硬質地盤等ではその現象が捉えにくい地域が有ります。逆に岩盤以外の関東平野等の土質地盤地域ではその現象は捉えやすく、その予測の全体の平均的な精度は7割程度です。

 

 


竜巻発生予測情報(Tornado Outbreak Prediction Information)

 2006年11月7日13時23~24分にかけて北海道佐呂間町で、過去最大級のEF3の竜巻が発生しました。その移動ルートを詳細に検討し、地形断面を検討すると、窪地が多く存在しています。同様に、2012年5月12日12~14時にかけて茨城県常総市~つくば市でEF3の竜巻が発生しました。その移動ルートを詳細に検討すると、窪地や丘陵地が存在します。

 そこで、国土地理院の50mメッシュを用いて、3次元地形を作成し、地形形状を解析し、その窪地や丘陵地について、詳細に竜巻発生地域形状について検討しています。またUSGS(米国地質調査省)の90mメッシュを用いて、同様に米国コロラド州のEF5の竜巻発生地域の地形形状を検討すると、地形形状の規模は異なるが、類似の形状が確認できます。この検討結果をもとに、危険度解析データを作成しています。

 

 


建築物津波防災(Building Tsunami Disaster Prediction)

 2011年3月11日の東北地方太平洋沖地震で、仙台市内の海岸付近の建物の大半が津波に流されました。その津波の高さは8.5mでした。しかし、流されずに残った数個の建物は1階に開口が有り、津波に抵抗することなく、津波が開口を流れ去っていました。

 津波の浸水地域の調査結果(東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループの速報値、2011年5月9日:参考図)によると、防波堤内外、河口周辺および防波堤破壊場所付近についての結果、防波堤の破壊の無い地域の防波堤内側、川周辺および内陸では浸水高さは4mまで低減されていました。

 即ち、防波堤で津波高さは約半減されています。1階の階高が4mで、津波を効率よく流し、開口を設けることで、今回の津波に対して建物の被害を最小限にできます。この特許の建築物は地震時対策として必要壁量を確保し、開口を1階に設け、その壁の配置計画により、効率よく津波を流す手法で設計されています。

 

 


関連図

 

 


取得特許

研究歴

榎田寛治

建築構造解析、
地震発生予測などを研究。
気象画像と地形形状
を利用し、
地域危険度を解析。

榎田建築物防災技術研究所では、災害発生予測(地震・竜巻)・建築物津波防災を中心に研究をしています。自然災害の発生数が増加している昨今、前もって「身体の安全を守る」「災害を避ける」ことが大事なことであり、その為に当研究所では、特許技術を活用した災害発生予測で、皆様の暮らしの安全を守って行きたいと考えております。

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